スマートフォンのデータ復旧
スマートフォン(iPhone、AndroidOS搭載のスマホ)が壊れてしまって、データ復旧サービスを利用しようと考えたときに、やはり予算がついて回ります。10万円までなら、5万円くらいでなんとかならないか、というような方もいらっしゃるかと思います。一方でデータ復旧サービスでは初期調査や診断をしない限りにはデータ復旧料金の見積りを案内することができません。以下にスマートフォンのデータ復旧相場を調べたのでご覧ください。
スマートフォンのデータ復旧方法
スマートフォンのデータ復旧の方法は2つの選択肢があります。
- 復元ソフトで自分で復旧作業を行う
- データ復旧サービスを利用する
それぞれのメリット、デメリット、リスクや復旧率がどのように変わってくるのかをご紹介いたします。
復元ソフトを利用して自力でデータを復旧する方法
データ復元ソフトはオンラインで見つけることができ、インストールもまずは体験版を無料から試すことができるので、非常に利用しやすい方法です。
成功すれば、非常に費用を抑えることができる点で非常にメリットが大きく魅力的に思われます。
ただし、有料のものであってもすべてが復旧できるわけではないですし、ソフトが機能するかどうかは限定的です。また、事前に復元ソフトが今発生している障害・トラブルに対して有効かどうかを調査する必要があります。
- スマホの復旧に対応したデータ復元ソフトを選定
- ソフトをインストール
- スマートフォンが物理的な障害がないのであれば接続
- 復元希望のファイルを復旧させる
- 復元したファイル・データを確認する
スマートフォンの電源が入らない状態になっていると復元ソフトを試すことで初期化されたり、誤ってファイルを削除してしまうことがあります。また、ウイルス感染やマルウェア感染などのリスクも排除できないので、家庭用のパソコンで利用することは望ましくはありません。
あくまでもご自身ですでに初期化してしまったり、削除してしまった場合にデータ復元ソフトを利用されることを推奨しております。
データの復旧率が高まる方法
スマートフォンからデータを復旧する場合に、復元ソフトを利用するものとデータ復旧サービスに依頼するものでそれぞれまったく異なります。これは記憶媒体のシステムの違いが大きいですが、根本的には下記のことから復元ソフトよりもデータ復旧サービスの方が復旧率が高くなると言えます。
- 物理障害が発生しているスマートフォンに高度技術・設備を有したデータ復旧サービスは対応可能
- 復元ソフトは物理障害が発生していると復旧不可能
- 物理障害が発生しているものに復元ソフトを走らせると初期化されデータは完全消失
- 論理障害が発生していたとしても復元ソフトが誤って初期化することがある
- メーカー純正のiTunesやXperia Companionなどのソフトでも初期化されることがある
メーカー純正のスマートフォン用のソフトであってもデータを消失させてしまうことがあります。なぜならば、メーカーは正常に動作するデバイスを顧客に利用できる環境を整備するためにソフトを用意しているためだからです。純正のソフトはファイルシステムが破損していたり、OSの不具合があったときにアップデートをすることで障害をリセットしようとしますが、それとともなってデータを消失させてしまうことがあります。
スマホのデータ復旧の際の注意点
スマートフォンが動かなくなったとしても、強制再起動を試したり、電源ボタンを何度も押したりすることで障害がさらに重度になることがあります。
データを削除してしまったスマホは通常通り使用することで上書きがされて刻一刻とデータを消去していきますので、電源を切り、何もしないことが重要です。
最近削除した項目などからも削除した場合には完全にファイルが消失していることがほとんどです。データが救出できる見込みはほとんどありません。
HDDやSDカードなど他のメディアとはデータ保存の仕組みがまったく異なります。
【スマホのトラブル】 物理障害・論理障害
スマホのデータが必要になる場合に発生しているトラブルはデータ復旧サービスの初期調査で物理障害、論理障害の2つに分類されます。
物理障害が軽度にあって論理障害が重度に発生しているなどの複合的なトラブルもあります。これらは障害レベルとして重度障害になります。
論理障害
スマートフォンのデータを削除してしまった、初期化してしまったなどが論理障害に分類されます。どこかに落とした、電源が入らなくなったなど物理的なものではなく、自らの手で操作した結果として障害が発生するものが多いです。データ容量が多すぎることで起動障害が発生することもあります。これはシステムが壊れている可能性もありますが、そもそもそのデバイスで処理できる上限を超えている状態での利用を継続することで発生しているのでデバイスの負荷も大きくかかっていてもおかしくはないため、論理障害に分類されません。
物理障害
高所から落下させてしまったり、水濡れや浸水させてしまった、もしくは突然電源が入らなくなったという経年劣化(寿命)による起動トラブルが物理障害に分類されます。落下などの物理的な破損に思い当たることがなくとも寿命で壊れることもあるので、物理障害かどうかが判別が難しい場合があります。
スマートフォンのデータ復旧料金相場
1. スマホのデータ復旧の重要性
スマホは日常生活や仕事で重要な役割を果たしており、多くの個人情報や重要なデータが保存されています。万が一データが消失した場合、迅速かつ適切なデータ復旧が求められます。
2. データ復旧料金の目安
スマホのデータ復旧料金は、障害の種類やデータ量、復旧作業の難易度によって異なります。以下に一般的な料金相場を示します。
論理障害の場合
- 軽度な論理障害(ファイルシステムの破損など): 40,000円~100,000円
- 中度な論理障害(データアクセス不能など): 50,000円~200,000円
- 重度な論理障害(OSのクラッシュ、深刻なファイルシステムの破損など): 100,000円~500,000円
物理障害の場合
- 軽度な物理障害(コネクタの破損など): 40,000円~100,000円
- 中度な物理障害(基板の一部故障など): 100,000円~300,000円
- 重度な物理障害(基板の大規模な故障、水没など): 100,000円~300,000円以上
3. 料金の内訳
データ復旧料金には以下のような項目が含まれることがあります。
- 診断費用: 障害の種類や範囲を特定するための初期診断費用。通常は無料ですが、データ復旧サービスよっては5,000円~55,000円程度かかることがあります。
- 復旧作業費用: データ復旧のための実際の作業費用。障害の種類や復旧の難易度によって異なります。
- 媒体費用: 復旧データを納品するための新しいメモリカードやUSBメモリなどの費用。
4. データ復旧サービスの選び方
信頼できるデータ復旧サービスを選ぶためのポイントを以下にまとめます。
- 実績と信頼性: 過去の実績や顧客のレビューを確認し、信頼性の高いデータ復旧サービスを選びましょう。
- 料金体系の明瞭さ: 料金が明確に提示されているか、見積りが無料で提供されるかを確認しましょう。
- 保証とサポート: 復旧データに対する保証や、アフターサポートが充実しているかを確認しましょう。
5.注意事項
スマホのデータ復旧において、誤削除されたデータの復旧は非常に難しく、ほとんどの場合復旧が不可能です。データが誤削除された場合、迅速にデータ復旧サービスに相談することをお勧めしますが、完全な復旧は期待しない方が良いでしょう。
まとめ
スマホのデータ復旧は、障害の種類や復旧の難易度によって料金が大きく変わります。適切に選び、信頼できるデータ復旧サービスに依頼することが重要です。費用についても事前にしっかり確認し、納得のいくサービスを受けるようにしましょう。