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油断禁物!iPhone/Xperia/Galaxyの防水・防塵性能は不完全

現在主流になっている防水・防塵機能ですが、本日はその表示の意味と耐朽性などを説明して行きます。まず最初にお伝えしたいのは、この機能が採用されている事によって、よりアクティブにスマートフォンを使えているのは事実ですが、『完全防水・完全防塵』では無く、防水ケースに入れていても浸水して、電源が入らなくなってしまいます。



驚き!完全防水や防塵は幻想

現在出回っているスマートフォンの中で、完全防水・完全防塵となっている機種は存在しません。使い方を誤れば、水没等を起こす可能性はあります。CM等で雷雨の中で使用していたり、マリーンレジャー等で使用する演出をしていますが、過信は禁物です。性能表記の意味や条件を本記事で解説してますので、この記事を読む事で過信を取り除く事が出来ると思います。

防水・防塵機能の過信を取り除く事によって、より便利にかつ安全に、そして長くスマートフォンをお使いになれると思います。

防水・耐水は何が違うの?

この言葉の違いを気にされている方は多いのでは無いでしょか。XperiaやGALAXYは、”防水機能”と表示しています。一方、iPhoneは”耐水機能”と表示しています。一体、何の違いを示しているのでしょうか。まず、言葉の意味を調べてみましょう。

「防水とは、水が染み込むのを防ぐ事。水が入ったり染み込んだりしない様に処理・加工をする事。」

(参照:https://dictionary.goo.ne.jp/jn/201986/meaning/m0u/
「耐水とは、水がしみ通らない事。水によって変質や破損しない事。」

(参照:https://dictionary.goo.ne.jp/srch/jn/%E8%80%90%E6%B0%B4/m0u/

となっています。
一見、耐水の方が水によって壊れにくく感じるかと思いますが、この”水によって変質や破損しない”と言うのは、恐らくAppleはiPhoneの外側のフレームの事を言っていると思われます。

マザーボードは防水ではない

水没で問題が発生するのは、基本的に基板に水が付着した時になります。仮に基板上の耐水を謳っているのならば、完全防水に限りなく近いですが、実際はフレームの耐水性を謳っているので水の侵入を許せば、水没してしまうでしょう。そもそも、メーカーが防水・防塵審査をする際に、基準としている方法は同じです。言葉の些細な違いは存在しますが、水没に強いかどうかの問いに対しては、差異なしと言う事になるでしょう。

防水・耐水機能はどうやって決めているの?

各メーカー同じ基準で評価テストを行っていると説明しましたが、一体どの様にテストしているのでしょうか。スマートフォンに限らず、電子製品全般に対してIEC(国際電気標準化会議)が定めるIP規格によって、防水及び防塵の耐久テストを行っています。この基準は海外でも広く採用されていて、国際的なスタンダード指標と言えるでしょう。IP規格には、防水性能・防塵性能のレベルがあり、それに順応する耐久試験を行っています。

例として、iPhoneXのIP規格はIP67等級と成っています。IPの後ろに数字が書いてありますが、この数字はIPコードと呼ばれ、IP(防塵性能の数字)(防水性能の数字)と言う見方になります。つまり、iPhoneXの防塵性能は6、防水性能は7となります。この性能がどの程度の防水・防塵性能となり、試験はどの様に行われているかは下の図をご覧下さい。

以上の様に、iPhoneXのIP67とは、防塵の一切の侵入を許さずに、防水面でも30分程度の潜水に耐える事が分かります。
この様に、防塵・防水試験は行われていてIPコードが定められています。

防水や耐水に対しての過信は禁物の理由

さて、性能評価を見ると防水性の高い機種を使っている方は、防水や防塵機能に非常に安心感を覚えると思います。しかし、ここに皆さんが”完全防水”と勘違いしてしまう要因があります。IP規格は世界基準にも採用される非常に確かな尺度ですが、それは試験環境と同等な場合に限ります。試験環境は条件的に一定にする為に、限定的な条件を設けています。

衝撃や経年劣化等の日常的な状況を再現できているかは微妙だと思います。iPhoneXの様に30分間の浸水に耐えるといっても、着底時に衝撃が無いように、静かに入水させ、その間ずっと静止状態を保つ様な環境下での話です。確かに、近年のスマートフォンは防水性能が飛躍的に進歩していますが、完全に水没を防げるスマートフォンは世の中にまだ出ていません。日常生活で、試験条件と同じ条件になる事がどの位あるでしょうか。

例えば、お風呂場やトイレに間違って落としてしまった時は、落下時にある程度の高さから入水します。その勢いで、底に衝突するでしょう。この時点で試験的に想定外の条件下となります。高い防水性能を誇る機種でも、水没してしまう可能性はあります。以上の事より、過信し過ぎずに水没の可能性がある事を念頭に入れ、落水しない様に注意する事が大切です。



まとめ

繰り返しになりますが、防水・防塵機能への信頼によって思わぬハプニングが引き起こされます。
防塵については、砂嵐等に見舞われる事も日本では年に数回程度なので、砂漠地帯や空気の汚い強風地帯に頻繁に行く方以外は、ある程度大丈夫だと思います。
しかし、水没に関しては突然の雷雨やマリーンレジャー、お風呂場やキッチンでの使用など頻繁に危機が訪れます。
本記事の内容をしっかり理解して頂ければ、そう言った危機にもしっかり対処出来ると思います。
是非、長く使う為に知識として留めておいて下さい。
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