USBメモリー
記録メディア別解説
USBメモリーのデータ復旧方法
USBメモリーのデータ復旧には、主に次の2つの方法があります。
- 復元ソフトを利用して自分で対応する
- データ復旧業者に依頼する
以下では、それぞれの方法の特徴、メリット、リスク、および注意点について詳しく説明します。
復元ソフトを利用して自分でデータを復旧する方法
メリット
復元ソフトを使用して自分で対応する最大のメリットは、コストを抑えられる点です。無料で利用できるソフトも多く、有料ソフトでも専門業者に依頼するより費用が安い場合がほとんどです。簡単な論理障害であれば、比較的手軽にデータを復旧できる可能性があります。
デメリットとリスク
ただし、復元ソフトは以下の制約があります。
- 対応できる障害が限定的:物理的な損傷や高度な論理障害には対応できません。
- 操作ミスによるリスク:不適切な操作により、さらにデータが破損したり、完全に失われる可能性があります。
復元ソフトを利用する手順
- USBメモリーに対応したデータ復元ソフトを準備します。
- USBメモリーをパソコンに接続します。
- ソフトを起動し、復旧可能なファイルをスキャンします。
- 復元したいファイルを選択し、復旧作業を実行します。
- 復元されたデータが正しく保存されているか確認します。
データ復旧業者に依頼する方法
業者に依頼するメリット
データ復旧業者に依頼すると、復旧成功率が大幅に向上します。これは以下の理由によるものです。
- 高度な技術力:物理的な損傷やソフトウェアが対応できない論理障害にも対応可能。
- 専門設備の利用:クリーンルームや高度な分析装置を使用。
- リスク管理の適用:操作ミスによるさらなるデータ損失を回避。
復元サービスの選び方
多くの業者が無料診断や見積もりを提供しており、成果報酬型の料金システムを採用しているところもあります。費用に不安がある場合は、まず見積もりを取得し、復元ソフトを利用する場合とのコスト比較を行うと良いでしょう。
USBメモリーのデータ復旧を行う際の注意点
- 安全に取り外す
USBメモリーが認識されない場合やエラーが表示された場合は、すぐにパソコンから安全に取り外してください。不適切な取り外しはデータ破損を引き起こす可能性があります。 - フォーマットを避ける
パソコンが「フォーマットしますか?」というメッセージを表示しても、即座にフォーマットしないでください。フォーマットするとデータが上書きされ、復旧が不可能になる場合があります。
USBメモリーに発生する障害の種類
論理障害
論理障害とは、USBメモリー内のデータ構造が破損した状態を指します。
障害の例:
- データが表示されない。
- 「フォーマットする必要があります」と表示される。
- 「パラメータが間違っています」などのエラーメッセージ。
原因:ファイルシステムの損傷、OSエラー、ウイルス感染など。
物理障害
物理障害とは、USBメモリーの物理的な故障や破損による障害です。
障害の主な原因:
- 頻繁な抜き差しによる接触不良。
- 衝撃が加わることや落下させる。
- 経年劣化や書き込み回数の限界超過。
物理障害の場合、専門業者でも完全なデータ復旧が難しい場合があるため、初期対応が重要です。特にUSBメモリーをPCに差し込んでも認識されない場合には重度障害に分類されます。
信頼できるデータ復旧サービスの選び方
信頼性が高く、安心して依頼できるデータ復旧サービスを選ぶ際には、以下の要素が鍵を握っています。
- 健全な運営:違法データを含むメディアの復旧を行わない、虚偽広告を出さない、成果報酬型料金を採用。
- 専門性:高度な技術力を持ち、中度以上の障害にも対応可能。
- 高品質なサービス:国際規格に基づく運営とマネジメント。
本サイトでは、上記の基準を満たした信頼できるデータ復旧サービスを紹介しています。データ復旧を依頼する際の参考にしてください。
USBメモリーのデータ復旧にかかる費用目安
USBメモリーのデータ復旧費用は、障害の種類や難易度によって異なります。以下は一般的な費用の目安です:
- 論理障害:約10,000円~
(データの削除やファイルシステムの損傷など) - 物理障害:約30,000円~
(USB端子の破損や基板の故障など)
なお、費用は業者によって異なるため、詳細な見積もりを依頼することをおすすめします。
USBメモリーを認識しない原因
USBメモリーが突然認識されなくなる原因には以下のようなものがあります:
- 電力供給不足:USBメモリーはPCからの電力供給(バスパワー)によって動作しています。不十分な電力供給が問題の原因となることがあります。
- 接触不良:USB端子の汚れや緩み、接続部分の損傷など。
- 内部の故障:基板やメモリーチップの物理的な故障。
確認ポイント
USBメモリーに付属するランプが点灯しているかを確認してください。ランプが点灯しない場合は、電力供給や接続不良が疑われます。
USBメモリーのデータ復旧事例
1. はんだ部分の修理
- 障害内容:USBメモリーの差し口(コネクタ)が曲がり、認識しなくなった。
- 結果:外装を外して内部を確認したところ、コネクタと基板を繋ぐはんだが外れていることを発見。はんだ部分を修理することで、データの復旧が完了。
2. 誤って削除したデータの復旧
- 障害内容:USB内のデータを間違って削除してしまった。
- 結果:削除後、新しいデータを書き込むことなく保存状態を維持。復元ソフトを使用して必要なデータを無事に復旧。
3. 接続端子の故障・劣化
- 障害内容:3年使用したUSBメモリーが経年劣化によりPCで認識されなくなった。
- 結果:USBメモリー基板と端子部分を修理し、メモリーチップの解析を実施。問題なくデータを復旧。
4. 端子部分の破損
- 障害内容:USB接続中に負荷がかかり、端子部分が破損してデータが読み込めなくなった。
- 結果:端子部分を修復し、内部のデータ自体に損傷がないことを確認。100%のデータ復旧を達成。
自力での復旧が難しい場合は専門家へ相談を
USBメモリーのデータが失われた場合、最初に自己対応を試みる方も多いですが、以下のようなケースでは専門業者に相談するのが賢明です:
- 自分で復旧する方法がわからない場合。
- 論理障害に復元ソフトが対応できない場合。
- USBメモリーが物理的に損傷している場合。
専門家に依頼するメリット
- 専門設備を使用して高精度の復旧が可能。
- データ損失を最小限に抑えるための安全な作業が期待できる。
- 無料診断や成果報酬型の料金体系を採用している業者も多く、費用面での安心感がある。