データ復旧料金の料金相場は?

データ復旧料金の料金相場は?

データ復旧にかかる料金相場・目安

データ復旧にかかる料金は、障害の程度、対象機器の種類、データ容量など、さまざまな要素によって大きく異なります。以下に、障害の内容別および機器の種類別の料金相場、特に費用に影響を与える要素をご紹介いたします。


障害の程度による費用相場

多くのデータ復旧提供企業が採用するのが障害のレベル別の価格表です。それを各社のデータをまとめると下記のようになります。

障害の種類 想定される費用の目安
軽度な論理障害 約1万円~約2万円
重度な論理障害 約5万円〜10万円
軽度な物理障害 約5万円~15万円
重度な物理障害 約10万円〜30万円以上

機器の種類別に見た料金相場

機器別で見ると下記のようになります。特にRAIDの場合はRAID5などの場合にはハードディスクが3本~5本などあります。そのため、仮にハードディスク重度物理障害の見積りが20万円で5本でRAID構成を組んでいた場合にはそれだけで100万円になる計算です。

対象機器 料金の目安
RAID構成/NAS/サーバー 5万円〜100万円以上
ノートパソコン 3万円〜50万円以上
デスクトップパソコン 3万円〜50万円以上
外付けHDD/SSD 3万円〜50万円以上

メディア別のデータ復旧費用相場

復旧対象となるメディアごとに、データ復旧の費用相場をご紹介します。

料金は「データ状況」によって大きく変動するため、詳しく知りたい場合は各専門業者へのお問い合わせをおすすめします。

パソコン

  • 費用相場:50,000円~200,000円程度

パソコンのデータ復旧では、内蔵されているHDDやSSDを取り外して直接データを読み取る方法が一般的です。この作業には高度な技術と専門知識が必要です。

また、パソコン本体を分解して作業を行う必要がある場合もあり、慎重な処理が求められます。

HDD

  • 費用相場:50,000円~150,000円程度

HDDのデータ復旧費用は、故障の程度によって大きく異なります。

たとえば、磁気ヘッドの破損など深刻な物理障害が発生している場合は、復旧作業の難易度が高くなるため、料金も高額になる傾向にあります。

サーバ

  • 費用相場:150,000円~1,000,000円程度

サーバは複数のHDDを搭載し、RAID(複数のHDDを組み合わせた冗長構成)を利用していることが多いため、特有の復旧作業が必要です。

HDDが1台だけ故障した場合は復旧できるケースもありますが、複数のHDDが同時に故障した場合には復旧が困難となり、費用が高額になることがあります。

外付けHDD

  • 費用相場:30,000円~
  • 論理障害:30,000円~
  • 物理障害:50,000円~

論理障害は内部システムに起因するため、目視では確認できません。具体的な費用は専門業者に確認するのが確実です。

物理障害は本体が損傷、水濡れなどを起因とする障害で、基板破損のような軽度であれば7万〜10万円、重度(HDDの水濡れや本体破損など)の場合は20万〜60万円かかるケースもあります。

NAS

  • 費用相場:30,000円~
  • 論理障害:30,000円~
  • 物理障害:70,000円~

NASのデータ復旧が必要になるのは、以下のような場合です:

  • データが認識されない
  • 起動しない、またはフリーズして動作しない
  • ファイルが読み込めず「フォーマットしてください」と表示される

復旧費用は、TeraStation・LinkStation・LAN DISKのような単機HDDモデルであれば比較的安価です。RAID構成モデルの場合、70,000円からのケースが多く、構成や症状により大きく異なります。

SSD

  • 費用相場:33,000円~
  • 論理障害:33,000円~
  • 物理障害:70,000円~

SSDのデータ復旧は構造が複雑で、高度な技術力が求められるため高額になるケースが多いです。障害の軽度・重度の判断は各社の独自基準に基づいています。

軽度の論理障害(アクセスできないなど)の場合は33,000円から復旧が可能です。一方、水没や落下などによる損傷などの重度障害は70,000円以上かかることもあります。

技術力の差によって料金や納期が大きく変わるため、信頼できる業者への相談が重要です。

USBメモリー

  • 費用相場:10,000円~
  • 論理障害:10,000円~
  • 物理障害:30,000円~

障害の程度の判断基準は業者によって異なります。接続時に「フォーマットしてください」と表示されるケースや、認識はするがアクセスできない場合は軽度論理障害とされることが多く、10,000円から対応可能な業者が多いです。

一方、NANDメモリの取り外しやアルゴリズム解析が必要な物理障害の場合は、30,000円以上かかるケースが一般的です。

SDカード

  • 費用相場:10,000円~
  • 論理障害:10,000円~
  • 物理障害:30,000円~

SDカードを認識しているが読み込めない場合など、軽度の論理障害であれば1万円前後から対応可能です。

一方、デバイスがSDカードをまったく認識しないなどのケースでは、重度の論理障害や物理障害が疑われ、復旧費用は30,000円以上かかることが多くなります。

また、容量や状態によっても料金が変動するため、詳細な見積もりは専門業者への確認が必要です。

光メディア

  • 費用相場:33,000円~
  • 論理障害:33,000円~
  • 物理障害:要問い合わせ

光メディアの復旧には、「アクセスできない」といった論理障害と、割れや傷といった物理障害があります。

論理障害(CRCエラー、認識するが容量が正しくない等)の場合、33,000円から復旧可能なことが多く、簡易ツールによる短時間処理で済むケースが中心です。

一方、物理障害に関しては「要問い合わせ」としている業者が多く、ディスクの研磨や専用装置による手動作業が必要になるため、費用が高額になる傾向にあります。


データ復旧の費用に影響する主な要因

データ復旧にかかるコストは、次のような要素によって左右されます。

  • データ容量:復旧対象となるデータが多いほど、作業量が増え、料金が高くなる傾向があります。

  • 障害の状況:論理障害か物理障害か、またその軽重によって対応の難易度が変わり、費用にも影響します。

  • 機器の種類:HDDやSSD、パソコン、RAID構成など、機器の構造や特性に応じて対応が異なります。

  • 特殊作業の有無

    • クリーンルームでの精密作業が必要かどうか

    • 基板の修理やヘッド交換が必要かどうか

データ復旧料金に幅がある理由

データ復旧を専門業者に依頼する際、料金相場を調べたり、見積もりを取るのが一般的ですが、その費用には大きな幅があります。なぜ料金が一定ではなく幅があるのか、その主な理由をご紹介いたします。


故障の症状や障害の程度による違い

データ復旧費用を左右する最大の要因は、故障の症状や障害の程度です。軽度の障害であれば、比較的容易にデータを復旧できるため、コストも抑えられることが多いです。しかし、深刻な障害が発生している場合は、復旧作業に多くの時間や高度な技術が必要となるため、復旧料金も高額になる傾向があります。

例えば、HDDが物理的に破損していたり、火災や水害による損傷を受けていた場合、復旧の難易度が大幅に上がります。こうしたケースでは、特殊な設備や高度な技術が必要となるため、費用が高くなるだけでなく、場合によっては復旧自体が不可能なこともあります。


使用するメディアの違いによる影響

料金に影響を与えるもう一つの要因は、データが保存されているメディアの種類です。例えば、HDDとSSDでは構造や復旧の難易度が異なります。

一般的に、SSDはHDDに比べて高速でデータを読み書きでき、物理的な故障リスクも低いとされています。しかし、SSDはデータの管理方式がHDDとは異なり、データ復旧が難しくなるケースが多くあります。特に、コントローラーの故障やメモリチップの障害が発生した場合は、復旧作業が非常に複雑になり、作業時間も長くなるため、料金が高くなることが一般的です。

このように、障害の程度やメディアの特性によってデータ復旧の難易度が異なり、それが料金の幅につながる要因となっています。

データ復旧の料金を安くする方法

データ復旧には高度な技術や専用機器が必要なため、料金が高額になりがちです。しかし、いくつかのポイントを押さえることで、費用を抑えることが可能です。ここでは、データ復旧のコストを抑えるための方法を2つ紹介します。


復旧ソフトの使用は慎重に

データを復旧する手段の一つとして、市販の復旧ソフトを利用する方法があります。これを使えば、自分で故障したストレージからデータを復元できる場合もあります。

しかし、復旧ソフトは専門業者が使用する高度なツールと比べると、復元できるデータの範囲が限られ、成功率も低くなる可能性があります。さらに、誤った操作によってHDDやSSDのデータ構造が書き換えられると、その後の専門業者による復旧が困難になり、成功率が下がってしまうことがあります。

最悪の場合、復旧ソフトの使用によってデータが完全に失われるリスクもあるため、特に重要なデータを扱う場合は、安易に復旧ソフトを使用せず、最初から専門業者に相談することをおすすめします。


複数の業者で料金を比較する

データ復旧業者の料金体系は業者ごとに異なり、同じ症状であっても費用に大きな差が出ることがあります。そのため、複数の業者から見積もりを取り、料金を比較することが重要です。

特に、「完全成功報酬制」を採用している業者であれば、データが復旧できなかった場合に料金が発生しないため、費用面でのリスクを抑えることができます。万が一、復旧が失敗した際の負担を減らしたい場合は、このような料金体系の業者を選ぶのも一つの方法です。


安すぎる業者には注意が必要

データ復旧の費用を抑える方法を紹介しましたが、価格だけを基準に業者を選ぶのは危険です。極端に安い業者の中には、技術力が不足しているところや、十分な実績がないところもあります。そのような業者に依頼すると、データが適切に復旧されなかったり、最悪の場合、二度と復旧できない状態になるリスクもあります。

さらに、プライバシー保護やセキュリティ対策が不十分な業者の場合、復旧したデータが流出する可能性もあるため、信頼できる業者かどうかをしっかり確認することが大切です。料金だけでなく、技術力や評判も考慮して業者を選びましょう。

おすすめできるデータ復旧業者5選

データ復旧業者を選ぶ際の重要なポイント

データ復旧を依頼する際は、信頼できる業者を選ぶことが非常に重要です。以下のポイントを確認し、適切な業者を選びましょう。

1. 完全成果報酬型を採用しているか

データ復旧を依頼する際は、「完全成果報酬型」を採用している業者を選ぶことをおすすめします。

この方式では、データの復旧が成功した場合のみ料金が発生するため、依頼者にとってリスクがありません。また、完全成果報酬でサービスを提供している業者は、それだけ自社の復旧技術に自信を持っていると考えられます。

2. 復旧実績が豊富であるか

データ復旧の成功率は、業者の技術力や経験に大きく左右されます。豊富な実績を持つ業者は、さまざまな障害ケースに対応した経験があるため、より確実な復旧が期待できます。

特に、上場企業や官公庁からの依頼実績があるかどうかも、業者の信頼性を判断する上で重要なポイントです。

3. 高度な復旧技術を持っているか

十分な知識や設備がない業者に依頼すると、データの復旧ができないだけでなく、さらなる障害を引き起こす可能性もあります。

例えば、サーバーやRAIDは特殊なファイルシステムを使用しており、復旧には高度な技術力が求められます。こうした専門性の高いデータ復旧が可能な業者は限られているため、慎重に選ぶ必要があります。

4. 復旧スピードが速いか

業務で使用する重要なデータが消失した場合、復旧スピードは非常に重要な要素です。

データが手元に戻るまでの目安を、機器の診断時にしっかり確認しておきましょう。また、業者によっては特急対応のオプションを提供している場合もあるため、緊急性が高い場合は活用を検討するのも有効です。

5. セキュリティ対策が万全か

データ復旧業者を選ぶ際は、情報セキュリティ対策がしっかりしているかどうかも重要なポイントです。

プライバシーマークやISO認証を取得している業者は、世界基準の情報管理体制が整っている証拠となります。大切なデータを安心して預けるためにも、業者のセキュリティ対策を事前に確認しておきましょう。

おすすめできるデータ
復旧業者はこちら