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NASにアクセスできない場合

NASは、データの保存や管理、ファイル共有などで非常に役立つネットワーク接続型ストレージです。特に職場環境で利用する場合、NASにアクセスできなくなると業務が停滞し、大切なデータが復旧できなくなってしまう可能性もあります。

ここでは、NASへのアクセスができなくなった際の原因とその対処法について解説します。いざという時に安心して対応できるように、事前に知識を確認しておきましょう。

NASについて

NAS(Network Attached Storage)は「ネットワーク接続ハードディスク」とも呼ばれるデバイスで、ネットワーク(LAN)に接続することで、複数の端末間でデータを共有できます。通常のHDDが単体のPCに直接接続されるのに対し、NASは小規模事業者の社内や家庭内で大学の研究室やラボなどでデータを共有するのに適しています。

NASの使用例

  • ファイルを簡単に共有
  • 動画や画像の共有
  • 大容量ファイルの受け渡し

クラウドストレージと混同されることもありますが、NASは同一ネットワーク内で使用するもので、クラウドはインターネット経由でアクセスできる点が異なります。NASはRAID構成で複数台のHDDを組み合わせることが多く、データの冗長性が高く、障害が発生してもデータが失われにくい設計がされています。

NASにアクセスできない時の原因

便利なNASですが、アクセスできないと大きな影響が生じます。ここでは、アクセス不可の主な原因を紹介します。

1. 設定の誤り

NASを初期設定したり、PCを新しいものに変更したりする際、NASへの接続設定が誤っている場合があります。また、OSのアップデートやウイルス対策ソフトのセキュリティ設定によってもNASがブロックされることがあります。アクセスできない場合は、OSや端末設定を確認してみましょう。

2. ネットワークの不具合

NASはネットワーク接続によって使用するため、LANケーブルの不良やルーターのエラーなど、ネットワークのトラブルでアクセス不可になることもあります。他の端末でもアクセスが可能か確認し、pingコマンドなどで接続状態をテストすると、問題の原因が特定しやすくなります。

3. HDDの故障

HDDは消耗品のため、加熱や衝撃、経年劣化などで故障します。NASは一般的にRAID構成で運用されるため、HDDが1つ故障してもデータは保持されることが多いですが、複数のHDDが故障するとリスクが高まります。

NASにアクセスできない時に確認すべきこと

NASにアクセスできない時は、原因を特定することが重要です。以下のポイントを確認してみましょう。

  • 接続台数の確認:NASの接続台数に上限があるため、上限を超えるとアクセスが不安定になります。全員が一度接続を切り、限定された端末で再接続を試してみてください。
  • ネットワークの見直し:他の端末からアクセスが可能か確認し、問題が使用中の端末にある場合はネットワーク設定をリセットしてみましょう。
  • IPアドレスの指定:NASのドライブがネットワーク上で確認できない場合、エクスプローラーのアドレスバーにNASのIPアドレスを入力して直接アクセスを試みてください。
  • ネットワーク状態の確認:LANケーブルが正しく接続されているか、破損していないか確認し、pingコマンドで通信が通っているかテストしましょう。また、OSのアップデートにより接続資格情報が消えている場合があるので、再設定も試みるとよいでしょう。

NASにアクセスできない時の対処法

原因を確認したら、対処法を試していきましょう。

1. IPアドレスの設定確認と変更

NASは通常、ネットワークに接続されるとIPアドレスを自動取得しますが、自動設定では不安定になる場合があります。固定IPアドレスを設定していない場合、設定を見直してみましょう。また、IPアドレスの重複も確認してください。

2. プライベートネットワークへの変更

NASがパブリックネットワークとして認識されると、アクセスが制限されることがあります。プライベートネットワークに変更することで、NASが再び検知される可能性が高まります。

3. 専門業者への依頼を検討

原因が特定できず、対処法を試しても解決しない場合は、NAS自体に物理的・論理的な問題が発生している可能性があります。NASのサポートセンターに問い合わせるか、専門業者への依頼も検討しましょう。

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まとめ

NASはネットワーク接続型のHDDとして、データの管理やファイル共有に便利なツールです。しかし、アクセスできなくなると業務が中断し、大きな損失を招く可能性があります。

トラブル発生時は、ネットワークや端末の設定を確認し、原因の特定から始めることが重要です。また、データ復旧作業では、ミスが重なると復旧確率が低下するため、専門業者の利用も視野に入れるべきです。

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