初心者でも安心!一眼レフで上手に動画撮影を行うコツ
ビデオカメラに比べて、より凝った映像が撮影できるのが一眼レフカメラの利点です。しかし一眼レフは扱いが難しく、初心者にとっては敷居が高いというイメージが強いのも事実です。そこで今回は、初心者でも簡単に上手な動画を撮影できるコツをご紹介します。少し設定を変更したり、撮り方を工夫するだけでプロにも引けを取らない映像を撮影することが可能です。
一眼レフカメラで動画撮影をするメリット
動画を撮影する上で一眼レフカメラの大きなメリットは、レンズのカスタマイズが可能なことです。状況に合わせて様々なレンズと交換できるため、バリエーション豊かな映像が撮影できます。一般的なビデオカメラにはレンズを交換する機能はないので、一眼レフの方がより自由度が高いカメラと言えます。レンズには望遠や魚眼、広角などの種類があり、それぞれ撮影した映像の見え方が異なります。
ピント調整は自由自在
一眼レフカメラはピントを自在に操ることができるので、人物に焦点を合わせて背景をボケさせるといったプロ並の映像を簡単に撮ることができます。カメラセンサーもビデオカメラと比較すると大きめなので、光の取り入れが容易です。そのため暗い場所でも鮮明な映像が収められます。
【関連】これが一眼レフの力!スマホカメラと一眼レフの違いを紹介
動画撮影で注意すべきこと
一眼レフは元々、写真を撮影するためのカメラとして設計されているため、長時間の動画撮影には不向きです。バッテリーの持ちがよくなかったり、長時間録画が難しい機種もあります。一眼レフカメラを動画撮影用として購入する場合は、バッテリーがどの程度持つのか、最長でどのくらい撮影できるのかなどをあらかじめ確認しておく必要があります。
録音は専用マイクを用意
一眼レフは映像に特化したカメラなので、録音機能はそれほど高くありません。映像だけでなく音質にもこだわりたい場合は、別途でマイクを用意した方がいいでしょう。
ビデオカメラと比べる一眼レフの方がやや重たいので、手持ちで撮影する際に手ぶれが起きやすいというデメリットもあります。
動画撮影のときはシャッタースピードを遅く
1秒間に30枚の画を繋げることで動画は生み出されますが、残像のない画を繋げてしまうと滑らかさが失われてしまいます。特に動きの激しい被写体を撮影するとなると、映像の不自然さが顕著に現れます。
自然で滑らかな動画を撮影するコツは、シャッタースピードの調節です。一眼レフで写真撮影を行う場合は、シャッタースピードを速くして被写体がぶれないようにするのが鉄則です。一方で動画撮影をするのであれば、シャッタースピードは逆に遅くしましょう。これで1枚1枚に残像が発生し、映像がスムーズに動くようになります。
動画の撮影に最適なシャッタースピードは、1/30から1/60の間です。
手ブレを防ぐことが重要
一眼レフで動画を撮影する際、気をつけなければいけないのが手ぶれです。仮に手ぶれ防止機能が付いていたとしても、大きなぶれを防ぐことは難しいでしょう。安定して動画撮影を行うには、一眼レフカメラの構え方が重要となります。立つ時は両足を両肩と同じくらいの幅で開き、脇をしめた状態でカメラを持ちます。
ファインダーに目を着ける
腕を伸ばして液晶画面を覗きながら撮影するとぶれる可能性があるので、なるべくファインダーに目をつけて構えた方が安定します。撮影したい場所やアングルがある程度定まっている時は、その場に座って下半身を安定させることで手ぶれを少なくさせることができます。もし近くに台や岩などがあれば、そこへ両腕を乗せてカメラを固定しながら撮影しましょう。
フォーカスを合わせられるようにしておく
一眼レフは自動でピントを合わせてくれるオートフォーカス機能がついていない機種も多く、その場合は手動で合わせる必要があります。フォーカスが合わないと背景だけでなく被写体もボケてしまい、質の低い映像となってしまうので注意が必要です。
マニュアルフォーカスの設定方法
マニュアルでフォーカスを設定するには、フォーカスリングを適度な位置まで回します。まず最初に大雑把に左右へと回し、被写体に焦点が合う位置を探します。ピントが合ってきたら、次は小刻みにフォーカスリングを動かしましょう。ここで「どの程度回したらピントが動くか」を感覚として指へ覚え込ませることが大切です。一度覚えてしまえば、動画の撮影中にピントがずれてしまってもすぐに修正することが可能となります。これにより初心者であってもスムーズに映像の撮影が行えるようになるでしょう。
フィックスを取り入れる
一眼レフによる動画撮影の初心者が陥りがちなのが、カメラをズームしたり振り回すといった過剰なカメラワークです。つい迫力のある映像を撮ろうとしたくなりますが、ここはぐっとこらえてフィックスを取り入れましょう。
フィックスとはカメラを一切動かさずに撮影する方法のことです。動きのある被写体はズームにして追ってしまいがちですが、最初はフィックスからスタートした方が撮影全体に安定感を与えるのです。
写真撮影とは違い、動画撮影は後にカット編集を行うケースが多いので、まずは固定したカメラで主要カットを押さえることが重要です。その後でピントをぼかした映像や、ズーミングした被写体などを差し込んでいきます。
動かしたくなるカメラワークをあえて固定することが、上手に撮影するための秘訣であることを覚えておきましょう。
まとめ
一眼レフカメラで動画撮影をする場合は、シャッタースピードとフォーカスの設定を最適化することが肝心です。また、撮影する際は手ぶれが起きないよう、カメラの持ち方や姿勢を整えます。
動画を上手に撮るコツは、激しいカメラワークを控え、あえて固定したアングルで撮影するフィックスを用いることです。映像に落ち着きを与える動画撮影の基本なので、ぜひ取り入れてみましょう。