X-T20かX100Fか!その特徴と選び方を徹底解説!
皆さんは、X-T20とX100Fというデジタルカメラを知っていますか?富士フイルムのデジタルカメラX-T20とX100F、ともに人気のカメラですが、その違いがわからないという方も多いかと思います。ここではそれぞれの特徴・魅力・使い方を比較しながら徹底解説します。
1.富士フイルム「Xシリーズ」におけるX-T20とX100Fの位置づけ
富士フイルムのXシリーズにはその形状で分類すると「一眼レフスタイル」と「レンジファインダースタイル」の2種類のラインアップがあります。前者はフラッグシップ機がX-T2ミドルクラスがX-T20です。後者はフラッグシップ機がX-Pro2、ミドルクラスにX-E3という機種があります。これらは「レンズ交換式」のカメラになりますが、これとは別に「レンズ固定式」のカメラとしてX100Fがあります。スタイルとしてはX-Pro2の流れを汲んだもので、そのミドルクラスに該当するとも言えます。つまりX-T20もX100FもXシリーズのミドルクラスに位置します。
2.X-T20の特徴・魅力・使い方
X-T20はXシリーズのフラッグシップ機であるX-T2の一眼レフスタイルを踏襲して小型化した機種と言えます。X-T2の本体重量(本体に電池、メモリーカードを装填)が507グラムであるのに対し、X-T20は383グラムと大幅に軽量化されています。サイズもX-T2の横幅の132.5mmに対しX-T20が118.4mmとこちらもかなりダウンサイズされています。機構的な特徴としてはチルト式の液晶がタッチパネル仕様になっていることがあります。また、動画モードでは「4K」に対応しており、豊富な交換レンズを活用した絵作りが可能です。
3.X100Fの特徴・魅力・使い方
X100Fはスタイル的にはフラッグシップ機X-Pro2と同じくレンジファインダースタイルのデザインになっています。レンズは固定式で交換はできません。その代わりに撮像素子に合わせた専用設計のレンズが搭載されています。レンズの画角は35mm換算で35mmという標準的な広角になっています。
ファインダーの切り替えが可能
もう一つの大きな特徴は「アドバンスト・ハイブリッドビューファインダー」を搭載していることです。これはXシリーズの初代機であるX100から搭載されている富士フイルム独自の機構で、電子ビューファインダー(EVF)と光学式のファインダー(OVF)を切り替えて使うことができるものです。レンズは交換のできない固定式でズームもできない単焦点レンズですが、「デジタルテレコン」という機能で標準の35mmの画角に加えて、50mm、70mmの画角も使えます。広角側は「ワイドコンバージョンレンズ」が用意され28mmの画角に対応します。
4.X-T20とX100Fを比較
X-T20とX100Fの共通点
X-T20とX100Fの共通点としてまずは、撮像素子が「X-Trans CMOS3」2430万画素、画像処理エンジンが「X-Processor Pro」でこれはフラッグシップ機を含めて共通です。ゆえに富士フイルムのデジタルカメラの特長である「フィルムシミュレーション」など画質に関わるスペックはほぼ同等と言えます。また、フラッグシップ機に対して小型軽量化した点も共通で、X-T20は本体重量(電池、メモリーカードを装填)が383グラムに対してX100Fは469グラムですが、X-T20に小型の単焦点レンズ(XF27mmF2.8)を装着すると461グラムとほぼ同等になります。
X-T20とX100Fの違い
一方、X-T20とX100Fの違いは、X-T20はレンズ交換ができるのに対し、X100Fはレンズ交換ができません。その他にも、X-T20は一眼レフスタイル、X100Fはレンジファインダースタイル。X-T20は電子ビューファインダー専用、X100Fは電子ビューファインダーと光学ファインダーを切り替えて使用可能。X-T20の液晶はチルト式でタッチパネル対応、X100Fは固定式でタッチパネル非対応。X-T20は電子シャッター設定時に14コマ/秒、X100Fは機械式シャッターで8コマ/秒。X-T20は動画モードで「4K」対応、X100Fは「フルHD」まで、などがあります。
5.X-T20とX100Fの場合・タイプ別の選び方
X-T20はレンズ交換が可能
X-T20とX100Fの一番大きな違いは「レンズ交換ができるかどうか」になります。X-T20はレンズ交換ができるので、超広角から望遠までXシリーズの交換レンズを活用して幅広い撮影ができます。動画も4Kに対応しており、手振れ補正機構を内蔵したズームレンズを装着して高画質の動画の撮影が可能です。この点はX100Fには無い特長なので、幅広い画角が使いたいとか動画撮影が目的であればX-T20の方がおすすめになります。
スナップ撮影ならX100F
一方のX100Fの特長はアドバンスト・ハイブリッドビューファインダーに尽きると言ってもよいでしょう。露出の状態やフィルムシミュレーションの色合いなどを確認したければ電子ビューファインダーを使い、フィルム時代のコンパクトカメラのように光学ファインダーを使って被写体そのもの(EVFのような遅延がありません)を見ながらの撮影もできます。そういう意味ではX100Fは「スナップ撮影」に特化したカメラと言えます。ワイドコンバージョンレンズとデジタルテレコンを活用すれば4本のレンズを持っていることにもなり、スナップ撮影で多用する画角はほぼ網羅できるでしょう。LEICA(ライカ)を想わせるそのスタイリングはとても趣味性が高く、その点に魅力を感じる方も多いでしょう。
まとめ
最後に一言でいうならば、「万能型」のX-T20と「趣味性」のX100Fとなります。万能に幅広く使いたいか、そのスタイルを含めた趣味性に魅力を感じるかでどちらを購入するかが決まることでしょう。是非両者の購入を検討してみてください。